こんにちは、関西ドローンの伊藤です。

すっかり寒くなってきましたね。ぼちぼち、ドローンのバッテリーの温度対策をしなければいけません。しかも、来週は北海道出張。夜はマイナスらしいです。ドローンの温度対策と、自分の温度対策も必要です。

 

今回のお話は、「外部モニター」についてです。

ドローンを飛ばされる方も、ドローン業者に発注している映像制作関連の方も、カメラマンの方も、当然知っているであろう外部モニター。撮影現場ではトイレにトイレットペーパーがあるのと同じくらい当たり前にありますね。

僕も撮影所時代は、現場のモニターの設置を手伝ったり、実際に画を確認したり、ぼーっとモニターを見てて怒られたり(現場時代のトラウマ)…。

そうです、カメラが映す映像を、多くのスタッフと共有したり、ピントのズレや色味を確認する用途として、撮影現場では重宝されています。というか、これがないと基本的に仕事は進みません。

 

今日はその外部モニターについて掘り下げていきます。

 


外部モニターを使わないドローン空撮業者

 

さて、まずはドローンと外部モニターの関係からです。

 

ドローンの空撮を生業とされている方で、現状外部モニターを使っている方は、空撮業界のベテランの方々だけ、というイメージがあります。

元々、カメラマンをしていたり、映像業界のことを知っている方からすれば当たり前ですよね。

ただドローンに関しては、空撮を始めるにあたって外部モニターが必需品だ、という意見がまだ強くありません。

 

それもそのはずです。ドローンが安価で売られ、空撮という業務ができ、新規参入者がこぞって押し寄せてきました。言わば、撮影現場を全く知らない方でも、撮影という仕事ができるようになりました。

そういった方々からすれば、外部モニターの重要性や必要性はあまりピンときません。

ドローンで簡単な空撮ができるようになったため、外部モニターが必要でない現場、所謂、撮影現場や映像制作を知らない方ばかりで構成された現場が成立したため、別に外部にモニター出しする必要がないのです。

 

あ、特にそういう現場を非難するつもりはありませんよ。安全にドローンを飛ばして、お客さんがその成果物に満足すれば、それでいいと思います。というか僕たちもそういう仕事があるので、ドヤ顔で話しているつもりはありませんので悪しからず。こう言うのは細分化するので、当たり前の話です。

 

ですから、外部モニターを使わなくても、ドローンの空撮はできます。

ただ映像業界にガッツリと身を置くのであれば、映像を外部モニター出しし、お客様やスタッフに確認してもらう。これは当たり前ですよね。ご飯を食べに行って、調理現場を理由も無く見せたくないというシェフがいれば、怖くてそこのご飯は食べれないですよね。

 

外部モニターとドローンの関係性はこんな感じなのですが、そもそもドローン空撮に外部モニターを導入するメリットもあります。ざっと下記に列挙します。

 

安全面

ドローンで撮った映像を、確認する。その際には勿論ドローンを一度着陸させ、安全を確保してからタブレットやスマホで確認します。一人で空撮を行う場合はこれしか方法がないのですが、例えばお客様が横にいたり、監視者やスタッフの方がいる場合、外部モニターで映像を確認してもらっておけば、映像がオッケーかどうか判断してくれます。回し始めてから、終了するまで、ずっと見てくれますね。これにより、映像を確認する為にいちいち着陸させる必要がない=離着陸の回数が減ります。パイロットにとっても、何回も離着陸するのはリスクになりますから、この方が安心ですよね。

パイロットが持っているプロポに繋がれたタブレットやスマホで映像を確認すればいいんじゃないか?と思われる方もいますが、車の運転中にハンドルを持つ手を覗き込まれ続けると怖いですよね笑

 

伝送面

プロポとタブレットやスマホを繋いでいる時、たまに映像伝送が切れてしまいますよね。HDMI出力している外部モニターであれば、その頻度はかなり少なくなります。映像伝送が途切れ途切れになると、そもそも映像の確認はおろかカメラの確認もできない。そんな事態、ドローンを飛ばす方は何回も経験しているはずです。

 

サービス面

最後はサービス面です。ドローンを飛ばすと言っても、ただ飛ばせる人は淘汰されていきます。ちゃんと現場でコミュニケーションを取れ、お客様の要求をしっかりと把握でき、成果物に落とし込める方が必要になります。

ドローンを飛ばすのは、一見地味な作業です。ダイナミックに動き回るわけでもなく、今何を撮っているのか、どういう映像になっているのか外から見ている方にはわかりません。お客様側からしても、今どう言った映像が撮れているのかリアルタイムでわかるのは、嬉しいですよね。

そのサービスの提供としても、外部モニターは役立ちます。

 

外部モニター、欲しくなってきました?笑

続いて値段の話です。

 


外部モニターといっても、ピンキリ

 

一概に外部モニターと言いましても、価格帯はピンキリです。

撮影機材は高いイメージがあるのですが、昔に比べればかなり安くなっています。

安かろう悪かろうですが、そこそこの値段でちゃんとした性能のものも買えます。

外部モニターに関しては、安いのは1万円〜。高いものですと20万円以上もします。

インチの違いでも、値段の差はかなり出てきます。

参考に実際の商品をあげていきます。リンク先はアマゾンですのでご安心を。

ちなみに関西ドローンはBlack Magicのアシスト4K(7インチ)を使っています。

順番に1万円クラス、5万円クラス、20万円クラスです。

 

 

 

TARION Viltrox DC-50 カメラ 撮影用 液晶 モニター

 

 

Blackmagic Design モニター

 

 

ATOMOS SHOGUN FLAME

 

ざっとこんな感じのラインナップです。

もちろん、値段により性能や画質の差は歴然です。映像吐き出し時にLUTを当てれたり、端子の数が違ったり、外部モニター側でも録画できたり。ご自身のニーズとお客さんの要求で折衷しながら購入するのをお勧めします。

 

あとまあ例えば、パソコンの液晶モニターとかでも、映像出力はできます。ちょっと持ち運びが大変ですが。Appleですと、ミラーリング機能を使ってDJI Goなどのドローンの管理画面をそのまま液晶モニターに吐き出せたりします。

 


まとめ

外部モニターはドローンを空撮を行う時、マストではありません。ただ、撮っている映像を共有する必要があったり、そういう現場に携わっていく機会が増えてきた際に、「外部モニターありません」ではお金を貰って仕事をするにあたり、少しどうかなと思います。

ドローンの低価格化、カメラの低下価格化で、誰でもビジネスを始められる環境になってきています。ただそれに甘んじて、機材投資や技術訓練を渋っていると、そもそもビジネスとして天井が低くなってしまいます。

 

何より、外部モニターでしっかりと映像を確認できるのは、飛ばしている方からしてもきっと楽しいはずです笑