みなさんこんにちは。関西ドローンの伊藤です。本日はドローンで撮影する時のカメラ露出設定の考え方についての記事です。ずっとオートでいいの？マニュアルってどうやって設定するの？などドローンを初めて飛ばす方でカメラに馴染みのない方は戸惑ってしまうと思います。
今回はメインストリームであるDJI社の商品にスポットライトを当てて、DJI GOアプリを基本に考えていきたいと思います。ドローンといえども、実際のカメラと同じ設定が必要なので、撮影時のケースバイケースも踏まえて考えていきます。
基本の設定画面
こちらがカメラの基本的な設定画面となっております。ちなみに機種はPhantom4です。カメラが変わる=機種が変わるとこちらの設定画面も変更されます。今はオートとマニュアルだけですが、シャッタースピード優先（S）などが追加されたりします。
この画面の開き方は簡単、画像左手のシャッターボタンの下にあるカメラ設定ボタン（縦線３つの上に丸３つ）を押すだけです。この画面の上３つの項目（左からシャッターマーク、カメラマーク、歯車マーク）でカメラ設定を色々といじれます。
まず今回は一番左のシャッターマーク、カメラの露出設定の画面についてです。
ISOについて
まずはISOについてです。写真の100-1600のメーターですね。これはISOの上限が変わると、1600の部分の数字も変わります。100、200、400、と倍数で設定できます。
そもそもISO感度というのは、簡単にいえば写真や動画を電子的に明るくする機能です。これは後述のシャッタースピードと深く関わりますので、まとめてお話します。ISOを上げれば明るくなり、下げれば暗くなる、と最初は単純に覚えておくだけでいいと思います。
ISO感度は撮影する状況と被写体で適正に設定する必要があります。オートの場合は、カメラが勝手に判断してくれるのですが、マニュアルの場合はこれらを自分で設定できます。ただ注意しないといけないのは、ISOを上げすぎると、ノイズがのってしまいます。
シャッタースピードについて
続いてシャッタースピードについてです。これはシャッターを切る速度を表しています。シャッタースピードが遅いと、ゆっくりとシャッターを切るわけですからその分多くの光を取り込みます。しかし、その分手ぶれが起きやすくなります。
シャッタースピードが速いと、逆になりますね。手ぶれは起きにくいですが、その分撮ったものは暗くなってしまいます。ドローンの場合も、シャッタースピードを遅くしすぎるとブレが起きてしまうので適宜合わせていきます。
これも、マニュアル設定時は自分で選ぶことができます。カメラの機種によって違いますが、左にスライドしていけばシャッタースピードは遅くなり、右にスライドしていけばシャッタースピードは速くなります。
さて、ISOとシャッタースピードの関係ですが、これは具体例をお話し方がいいです。例えば暗い場所（曇りや夜間）で撮影を行う場合、高いISO感度でシャッタースピードを速めにします。こうすることで、被写体に対して適正露出になり、暗い場所でも明るくブレずに撮れます。
しかし、ドローンの場合は少し違います。あくまで僕の肌感なのですが、シャッタースピードはなるべく遅く、ISOは上げすぎないようにします。ドローンのカメラはいくら高性能とはいえ、Phantom4などは一眼やInspireに取り付けられるX5よりは劣ります。
ですので、Phantom4などの場合、ISOを少し上げただけでノイズが出てしまったりします。これはお持ちの機種によりカメラ性能が異なるので、実際に暗い場所でテストしてみるのが良いです。
絞りについて
あと一つ大切なのは、F値と呼ばれる絞り値についてです。これはレンズを交換する機体（Inspireなど）では、レンズごとに解放F値（レンズを一番大きく開く＝一番光を取り込む）が異なるのですが、Phantom系は固定となっています。
Phantom4の場合、レンズは35mm換算で20mm（これは画角と関係します）でF値は公式ホームページのスペックによればF=2.8となっています。Phantom4はこれが固定になりますので、F値はいじれません。
ただ、絞りも露出に大切な役割を果たしていますので、覚えておくことをお勧めします。
まとめ
ドローンによる撮影で、常にオート撮影を使っている方はわかると思いますが、オート撮影は結構明るくなりすぎるのです。全面に露出が合いすぎて、奥行きの無い絵になります。ですので、なるべくオートで明暗のあるパリッとした画にしています。
これらは日々の練習の賜物と言いますか、どの設定をいじればどうなるのかというのを色んなシュチュエーションで試してみるのが一番身につきます。僕もあーだこーだとカメラの設定に関して話していましが、まだわからないことだらけです笑
