ドローンによる撮影、空撮を始めてみたいけど、中々いい機体が見つからない。何を買うべきかもわからないし、どういう機体があるのかわからない。この記事では、そういった方に最新のドローン情報をDJI商品に絞ってまとめつつ、最初に買い揃えるべきリストを付けて説明していこうと思います。これを読めば、現行機種で何を買えばいいか自分に合った機体が見つかるはずです。

はじめに。なぜDJIなのか?

まずは、なぜDJI商品からのオススメを挙げていくのか説明します。理由は単純、僕が元DJIの正規代理店でドローンの勉強がてら働いていたからです笑。冗談です。なぜかというと、かいつまんで言えば、これからドローンを始める人の多くが、ドローンを使った撮影、”空撮”に興味を持っているからです。ではなぜDJIかという理由を詳しく下記の3つで説明します。

情報が多い

僕が関西ドローンとして活動する中で、初心者向けの体験会や飛行体験会を何度も行ってきました。その中で、イベントに集まる方々の大半は、ドローンを始めて見る方、触る方で、さらにその大半の方が、ドローンを飛ばす事ではなく、ドローンを使って撮影することに興味をお持ちでした。

DJIは中国のメーカーですが、今やアジアのシリコンバレーと言われるほど、精密機器の開発生産が盛んな深センに所在します。安定感、価格、カメラ性能、その全てが撮影のプロの世界で通用するほどの技術力を持っています。

世界7割のシェアを持っている会社なので、実店舗型の正規代理店が全国にあったり、インターネットや紙媒体の読み物を通してDJIの商品の情報は多くあります。FacebookグループなどSNSでも、多くその情報を見たり、他の方と話したりできます。ですから、何かあった時に頼れるものが多いというメリットがあります。

価格帯が多様

ドローンと言っても、小さいものはトイドローンから大きいものは農薬散布や軍事用まで、様々な大きさがあります。先ほど、ドローンを始められる方の多くは空撮に興味があると書きましたが、その中にはトイドローンからスタートする方もいらっしゃいます。

何かを飛ばす=ラジコンがしたい、のであればトイドローンからでも全然オッケーです。最近は素晴らしい安定性の機体が出ているため、ここからスタートがいいと思います。ただ、映画やCM、YouTubeで観る綺麗な空撮映像を撮りたい、という方は絶対にDJI社製をオススメします。

とは言っても、家電製品屋で展示されているドローンはどれも10万円越え…。高いもので20万円くらいする…。中々手が出せないですよね。一眼カメラを一台買うのと同じくらいの覚悟がいります。しかも空もので危険も付き纏う。

そんな中DJI商品のいいところが、ここ最近になって様々な価格帯の商品をラインナップしている点です。少額で1万円代から、誰でも楽しめる民生ドローンに力を入れてきています。これがDJIをオススメする第2の理由です。

申請が少し楽

ドローン飛行につきものの、法規制。別記事で詳しく書いていきますが、ドローンを飛ばす際にはそれが趣味であれ業務であれ、必ず守らなければいけないルールがあります。

飛行申請する際には、なかなかの量の書類を作成して国交省(地方航空局)に提出しなければいけません。パイロットの事、申請する項目の事、機体の事。時には機体の写真を撮影して、書類に入れ込む必要があります。

しかし、DJI商品の多くが、機体に関する情報を省略する事ができるのです。勿論、申請する項目の種類にもよるのですが、これはかなりの手間が省けます。他社の機体でかかる手間を省けるという面で、DJIのメリットがあります。

さて、なぜDJI商品をオススメしていくのかご理解頂いたところで、早速ドローンを始められる方が必要なものをリスト化します。

始めての方が揃えるべきものリスト

ここではドローンを始める際に、必要なものをリストアップしていこうと思います。あれもいる…これもいる…では金額は跳ね上がってしまいます。まずはドローンを楽しむための必要最低限の物をリストアップしていきましょう。

ドローン本体

これがないと始められませんね。ドローン本体は、なるべく用途にあった物を選びます。勿論撮影できる画質は大切なのですが、大きさであったり、持ち運びの便利さなど、ご自分が使う時を想定しながら選ぶのがいいかと思います。

例えば、大きすぎる機体を選んでしまった場合。業務で使うのではなく気軽に空撮を楽しみたいだけだったのに、持ち運びが不便。そのうちドローンは倉庫の片隅に眠る事になってしまいます。DJIの商品は、小型でもかなり高いカメラのスペックを備えていますので、慎重に選びましょう。

下記に最新機種ごとのオススメを書いていますので、是非そちらをご参考にしてください。

付属品、アクセサリ

付属品はどういったものがあるのかと言いますと、例えばバッテリーであったり、ドローンを操縦する送信機であったり、細かい物まで言うと、送信機を肩から吊り下げるストラップであったり、多岐に渡ります。

機種やセットによって付属品は大きく変わってくるのですが、まずは下記を取り揃えておけばいいかと思います。

  • バッテリー(多くて3本)
  • 送信機
  • 充電器
  • 予備のプロペラ(2組ほど)
  • microSD
  • 端末との接続ケーブル
  • ランディングパッド

以上となります。ランディングパッドというのは、ドローンを離陸させる際に下に敷くパッドですね。折りたたみ式のものが多く、機体に合わせたサイズも選べます。こちらは多くがDJIの正規品ではないですが、Amazonなどで簡単に探せます。

上記のリストの追加のバッテリーとランディングパッド以外は、大体が初期セットについてくるので安心ですが、ご自分の用途に合わせて追加のバッテリーを買ったりするのがいいかと思います。

ちなみに、バッテリーが3本という目安は、大凡1本あたり約20分間の飛行となりますので、それが三つで1時間分です。区切りの良い飛行時間分のバッテリーにしておくことで、普段の練習や撮影の時に計算しやすくなります。

スマフォ/タブレット

DJI社製のドローンを動かす際には、必ずDJIのアプリをインストールしなければいけません。アプリ上で映像を確認したり、機体情報を確認します。ですので、必ず通信ができるスマートフォンかタブレット端末が必要となります。

対応端末とOSは下記の通りです。

  • iOS8.0以降
    iPhone5s以降の端末、iPadAir以降の端末、iPadmini2以降の端末、iPadPro
  • AndroidOS4.1.2以降
    機種は省略

この辺りは、あまりにも古い機種を使ってしまうと、動作が重かったり、アプリのアップデートで不具合が起きたりと、色々と厄介です。もし使うのであれば、最低でも直近2~3年以内に発売された端末を揃えておきましょう。

以上が、ドローンを始める際に最低限必要なものとなります。後は、色々と便利グッズが発売されているので、始めてみて必要性を感じれば買い揃えていけばいいかと思います。

最新のDJI機種

空撮にもってこいなDJIの機体ですが、現状どのようなラインナップがあるのでしょうか。2018年3月上旬現在の、様々な価格帯の発売中の機種を紹介していきます。

Spark

価格:¥54,800~

超小型、手のひらサイズのドローンです。惜しくも、300gと航空法にかかってしまいますので、小型と言えども航空法がかかる場所での飛行の際は申請が必要なのですが、なんと言ってもその持ち運びの利便性と気軽さ。

有効画素数は1,200万画素。動画は1080pの30fpsで収録可能。もし、SNSなどで気軽に動画や写真を撮りたいだけなのであれば、十分な性能です。しかもこの大きさでジンバル(カメラをブレさせないための機構)がついているので、安定した映像を撮ることができます。

4K撮れるドローンは別にいらないし、最初はある程度気軽に始めて、法規制などのドローンのことについて知りたいな、という方にはオススメです。

ただデメリットとして、小さすぎることです。ドローンを飛ばす際に、機体が目視で見えるかどうかは法規制にも関係しているくらい大切なことなのですが、これは小さすぎて少し離れると見失ってしまったりします。

あと小さいからと言って油断してはいけません。プロペラは高速回転していますし、指が当たれば勿論怪我します。

MavicAir

価格:¥104,000~

いきなり価格が跳ね上がりましたね。しかしこれ、性能に比べてかなりお手頃な価格なのです。MavicAirはMavicとSparkの間の子みたいな機種ですが、積んでいる性能は今までのDJI商品の多くを受け継いでいます。

折りたたみ式の片手で持てるサイズなのですが、4Kの動画が撮れます。しかも3方向に障害物検知センサーがついています。安定感と高いカメラ性能が兼ね揃えられています。

もし、しっかりと動画や写真の撮影を楽しめて、なおかつ気軽に持ち運びができる機体が欲しいのであれば、これがオススメです。小型高性能系機種の、最新の機体となっています。

ただ、価格が中途半端というか、MavicProとSparkの間の機種なのに、MavicProと3万円ほどしか差がなく、Sparkとは倍開いているという…。

MavicPro

価格:129,800~

こちらはMavicAirの先代機種なのですが、MavicAirとの大きな違いは、飛行時間です。MavicAirより約6分長く飛行できるのと、何よりも安心の飛行の安定感があります。大きさは500mlのペットボトルほど。持ち運びもノンストレスです。

MavicAirが趣味寄りの小型機体なのに対して、こちらは業務寄りの小型機体です。映像制作者の方なども使っている機体です。ドローンの産業利用コンテストに出た時なんかも、結構飛んでいました。

発売当初から愛好家が多く、Mavic専用のラッピングなどで個性を出す方も出てきています。ただ、後述しますが、MavicAirの発売と、今後Mavic2が出るであろうとの情報があるので、今買うのは少し待った方がいいかもしれません。

以上が現状のオススメ機種となっています。用途に合った機体を買うことで、安全にも気を配れますし、飛行に余裕が生まれます。購入の際はご参考にしてください。

今後発売が確定/噂されている機種

DJIの凄いところがもう一つ。開発速度が尋常じゃなく早いところです。大体半年に一回は新しい機種が出ています。そこで最後に、あくまで噂レベルのものも含まれていますが、今後のラインナップを紹介します。

tello

DJI:tello

価格:¥12,800~

超手頃で、200g以下(航空法が適用されない)の機体がついにDJIから発売されます。公式サイトでは既に予約受付中で、発売を待つのみとなっております。

動画はHDの720p、ジンバルは無しとのことですが、何よりもそのお手軽さですね。トイドローンを買うのと同じ感覚でDJIの技術が入ったドローンに触れることができます。プログラミングで自動飛行したりする機能もついているらしく、これは発売が楽しみですね。

Phantom5?

兼ねてから噂されている、DJIの代表機種とも言えるPhantomシリーズの最新機種。カメラにズーム機能がつくとか、防水防塵だとか、色々と言われていますね。

発売時期も未定、発表すらされていないので、あくまでも噂レベルとなりますが、発表されたら秒速で予約したいと思っています。

Mavic2

こちらも噂レベルですが、信ぴょう性はかなり高いです。3月末には何かしらの発表があるらしく、いよいよと言った感じですかね。

先ほどのMavicProの紹介でちょっと渋ってしまったのはこれが理由です。MavicAirが発売された直後ですが、DJIの販売戦略的には起こり得ることなので…。

発表されたらまた特集を組んでみようと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。2018年現在の最新ドローン機種をまとめつつ、始めたいなと思っている方がすんなりとドローンに興味を持って、購入まで至って頂ければなあ、と思います。

ただ、手軽手軽と言っていますが、あくまでもドローン=無人航空機ですので、無茶な飛行は事故に繋がってしまいます。安全第一で、もし心配なのであればドローンを知っている人に一から講習してもらった方が、後々良いです。是非この記事を参考に、ドローンに触れてみて下さい。