この記事では、ドローンの撮影時に持っていると便利なカメラ機材を紹介していきます。趣味でドローンの撮影を行なわれる方も、空撮業者を探しておられる方も、読んだ後に「あ、その機材いいな〜」と参考にして頂ければと思います。

はじめに

まずはじめに、なぜカメラ機材があると便利なのか、またはドローンで動画や静止画を撮影するときに、絶対持っていなければいけないのかどうかを、業務と趣味に分けて私の所感で述べていこうと思います。

業務としてのカメラ機材

 

業務として必要なカメラ機材は、挙げ始めればキリがありません。なぜなら、その機材を持っているかどうか、使いこなせるかどうかで、受けられる仕事の範囲も変わりますし、単価も変わります。

仮に、20万円で撮影依頼をしたときに、DJIのPhantom4を一台だけ持ってきて、スマフォでの出力映像をパイロットだけしか確認していない場合と、マイクロフォーサーズやフルサイズのセンサーカメラが搭載できるInspireシリーズを持ってきて、外部モニターで出力しながら撮影する二通りの業者がいるとします。

同じ金額であれば、どちらに頼むでしょうか?さらに、指定の機材がある場合。SDIの出力ができるか、シネマカメラを搭載できるドローンを持っているか、などで受注額はかなり変わります。勿論、オペレーターの人件費などでも差はでます。

ただ、「ドローンの撮影を頼みたい」という方は何もそういうプロフェッショナルな方ばかりではありません。様々なレンジがあり、個人的に空撮を依頼したいけど価格はどれくらい?という方も多数いらっしゃいます。

ではその中間をとってみて、今回紹介する機材はあれば必要最低限の空撮業務ができる、レベルにしてみたいと思います。業務としてのカメラ機材としても十分に役にたつものを挙げていきます。

趣味としてのカメラ機材

趣味としてドローンを飛ばしておられる方は、もっといい画を撮りたいとか、もっと楽に空撮をしたい、という参考程度に見て頂ければと思います。

これだけローエンドのドローンが多数発売されていて、トイドローンでもある程度の撮影ができる世の中になっていますので、そういった方向けに、持ち運び道具や整備道具も紹介しています。

これらの多くは、元々はカメラ機材として使われていたものが多くあります。だから業界の人にとっては当たり前のものが、一般のユーザーからすれば「そんな便利なものがあるのか!」となるようなカメラ機材が多数あります。

では早速紹介していきます。

動画・静止画撮影環境 価格帯★★★

ではまず、そこそこ価格のはるカメラ機材から。趣味でドローンの空撮を楽しんでいる方はあまり必要ないかもしれませんが、ゆくゆくはあると絶対便利な機材なので、ご参考までに。

外部モニター

ドローンで撮影している写真や動画は、基本的にスマフォやタブレット端末にリアルタイムで出力されています。普通の一眼カメラや業務用シネマカメラについているモニターと同じ役割ですね。

しかし通常のカメラ機材にも言えることですが、この液晶モニターが小さい!見にくい!。カメラ機材の場合、BlackMagicやATMOSなどカメラ用外部モニターメーカーのモニターを使って出力する場合がほとんどです。

これはドローンでの動画や静止画の撮影時も同じなんですね。ドローンの場合は、液晶モニターの大きさというのはスマフォ・タブレット端末に依存するわけですが、仮にスマフォなどでしたら、大きくても6インチとか、平均して5インチほどです。

さらに悪いことに、もしスマフォを使っている場合、個人使用のものでしたら電話やLINEの通知がきてしまいます。撮影中にお客さんにドローンの撮影映像を出力しているスマフォ画面を見せていて、嫁さんから「今日は何時に帰る〜?(はあと)」などと通知が来たらたまったもんじゃないですね。

タブレット端末を使えばある程度は大きく出力できますが、やはりここは外部モニターと機能を比べたときには劣ってしまいます。

外部モニターの特徴として、高価なものであればlog収録時LUTをあてた映像を確認できたり、HDMI、SDIで別モニターに出力できたり、モニター収録ができたり、輝度を変えられたりと、撮影用に作られているため機能は満載です。

逆をいえば、映像制作会社やテレビ局をお相手にした業務の場合は、なければ話になりません。

そんな外部モニター、価格はピンキリですが、大体5万円〜30万円ほどです。下記のリンクは参考程度のモニターです(Amazonリンク)

Blackmagic Design モニター一体型ポータブルレコーダー Video Assist 

三脚

え?三脚?となるかもしれませんが、これもあると便利なドローン向けカメラ機材の一つです。簡単に言えば、先ほど紹介した外部モニターを固定するためや、後はプロポを置いたりできるように改良も加えれます。

外部モニターを使う場合は必須になりますが、安いものは安いので、1万円以下で購入することができます。ただし要注意なのは、安すぎて耐荷重が低すぎるものであったり、脚がショボすぎるものはちょっと風が吹いてしまうと倒れてしまいます。

もし外部モニターやプロポなど高価なものを載せる場合は、ある程度しっかりしたものを選びましょう。

Velbon ビデオ用三脚 レバー式 EX-547 VIDEO N 4段

HDMI/SDIケーブル

さてまたまた外部モニター関連のカメラ機材です。映像を出力するためのケーブルですね。ドローンとスマフォをつなぐ場合、DJIの商品に限らず充電で使っている通常のライトニングケーブルやMicroUSBケーブルを使って映像をプロポからスマフォ側へ出力させます。

しかし、ドローンのプロポの裏面のコネクタは拡張機能があり、USBコネクタの他にHDMIなども挿入することができます。

ではこのHDMIの他に映像入出力同軸ケーブルとして、HD-SDIやSDIなどの種類があります。何が違うのかといえば、簡単に言えばHDMIは民生用、SDIは業務用です。SDIの方が長い距離の伝送は強く、映像放送業界ではこちらがメインに使われています。

あとDJI商品の場合は、HDMIはプロポにそのままぶっさせるのではなく、miniHDMIに変換しないといけない場合が多いので、合わせてminiHDMIとHDMIのコネクタも必要です。

趣味でドローンを楽しみたいという方も、もし外部モニター以外でHDMIの入力がついている液晶モニターがあれば、ドローンの映像を書き出せる場面があるかもしれません。業務の場合、外部モニターを使うのであればこれらのケーブルは必須ですが、最初のうちはHDMIだけで事足りると思います。

NDフィルター

ハイ、こちらも元々はカメラ機材というか、レンズに使われていたものです。NDフィルターとは、被写体の発色に影響せずに光量を落とすものです。

詳しく言うと、ものの色が判別できるのって、光が当たっているからですよね?暗いと何も見えない、色がわからない。逆の場合は、明るすぎると白飛びしちゃう、真っ白になってこれも何かわからない。

この光の量を抑えるために、NDフィルターは用いられます。今カメラ越しに見えている色をそのままに、白飛びしている箇所などをちゃんと撮影することができるのです。

もちろん、他にも色々な用途がありますが、日中太陽が出ている間ドローンを飛ばす機会が多いと思うので、NDフィルターはあると大変便利です。

持ち運び 価格帯★★

では次に、撮影とは少し距離を離して、持ち運び時に便利なものです。持ち運びがスムーズにいかないと、なかなか撮影に出るのが億劫になってしまいますよね。そういったときに便利な持ち運び関連アクセサリです。

バッグ

一概にバッグと言っても、リュックサックタイプからショルダータイプまで様々なものがあります。カメラバッグと言われ、レンズやバッテリーの収納に向いているバッグが数多く販売されています。

中でもおすすめなのは、マンフロット社のカメラバッグ。DJIの公式ネットショップにも、Mavic用などで販売されていますね。

価格はだいたい1万円〜。容量によります。なぜあると便利なのかというと、ドローンを持ち運ぶ時って、結構気を使って持ちはこばなければいけません。しっかり本体をガードしてくれる性能で、なおかつ出し入れしやすい。

これらの条件を満たすのが、カメラバッグというわけです。多くはリュックサックタイプなのですが、Phantomシリーズが入る大きさくらいのものもありますので、是非自分に合ったものを探してみてください。

ハードケース

ハードケースは、文字通り固いカバンです。多くが手持ちのタイプで、中に緩衝材が入っています。例をあげるとこちらになります。アマゾンベーシックカメラケース

これのいいところは、ドローン用に作られたものもあるのですが、中の緩衝材がごっそりそのまま入っていて、自分でカッターなどで切ってカスタマイズできるところです。

私たちも、OSMOを使うときに、Z-axisという縦ブレ抑制の追加ユニットをつけているので、いい大きさのケースがなく、いちいち現場で取り外しするのも大変なので、こんな感じにハードケースを切り取って使っています。

その他の便利なもの 価格帯★

さて、その他、もっと気軽に帰るドローンに使えるカメラアクセサリですが、こんなものがあります。

ブロアー

シュポシュポして空気を送るものですね。カメラではレンズやセンサー周りのメンテナンスに必需品となっていますが、ドローンでも使えます。

例えば、モーターの内部やジンバル、カメラレンズ。どうしても離陸するときに地面に接地しているので、砂埃などからは逃れられません。

そういったフライトの後には、きちんとブロアーで埃をとってあげると、ドローンも長く使えますし、事故の予防にもなります。

液晶拭き

メガネ拭きなどでもいいですが、ひとつあれば便利です。ドローンのカメラや、スマフォの液晶など、汚れてしまうと困るものが非常に多いです。

百均にも売ってるくらいなので、簡単に手に入ります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ドローンのフライトにあると便利なカメラ機材、これらを揃えることで、空撮ライフがもっと楽しくなるかもしれません。