こんばんは、こんにちは。
関西ドローンの伊藤です。
大分寒くなってきましたね…。
僕は先日北海道から戻ってきました。
向こうの寒さはケタ違いでした…。

前回のブログ

でJapan Innovation Challengeに参加している旨をお話しさせていただきました。

このコンテストの詳細は前回のブログを読んで頂ければ大丈夫なのですが、内容としても非常に面白いコンテストでしたので、詳細を数回にわたり綴らせていただきます。
どのようにして課題を達成したのか?災害時におけるドローンの有用性は?どれくらいの機体があれば良いのか?など、最前線で学んだことをお伝えします。

 

第一課題 発見

第一発見の課題です。
この課題はドローンを使って遭難者に見立てたマネキンを発見します。
発見したチームは、遭難者の写真と正確な座標位置(誤差±30mまで可)を運営にメールします。その後、判定が行われ、一番最初に見つけたチームに賞典50万円が渡されます。それが毎日マネキンを位置を変えて行われます。
結果から言いますと、当チームは発見を一回達成しました。しかし、わずか5分の差で賞典は逃してしまいました…。
今回僕のチームは

DJI Phantom4 Pro×2機
DJI MAVIC PRO×2機

を使い捜索を行いました。

ではドローンを使っての捜索というのは、どの様に行うのでしょうか?
場所は2km四方程の山です。離陸地点から1km以上ドローンを飛ばす必要があるので、目視外飛行になります。
まずは僕が大会前に考えていた/聞いていた方法を列挙します。

①ドローンを飛ばし、カメラからの映像をFPVで確認し、遭難者を目視発見する
②ドローンの自動航行を使い、ルート上空から静止画を連続で撮り、画像を本部で確認する
③②と同様の方法で画像を集取し、画像解析ソフトにかける

くらいは考えていました。
しかしまあ、現場は上手いこといかないものです。

 

第一課題の落とし穴

 

さて、上記の方法で実際にドローン飛行を行ってみると、様々な落とし穴がありました。
順番に上げていきますと…

①ドローンを飛ばし、カメラからの映像をFPVで確認し、遭難者を目視発見する

この方法ですと、リアルタイムで映像を確認しながら、マネキンを発見できます。
発見した場合、その場で写真を撮り、座標を確認し、すぐにメールを送付できます。
最も効率の良い方法といえばそうなのですが、現場ならではの思わぬ落とし穴がありました。なんと…

映像伝送が届かないのです!

基本的に、DJI社製の商品ですと障害物がなければ伝送は3kmは持つはずで、1km離れているくらいどうということがないのです。しかし、当日は総勢13チームが参加しており、数十台のドローンが一気に飛行していました。そうなると、同じ電波帯のチャンネルの取り合いになってしまいますので、全く伝送が通じなくなるのです…。飛行場所によっては、高い木を挟んでの飛行になるので、その影響でも伝送は悪くなる一方。タブレットに届く映像はモザイク映像ばかり。マネキンの視認なんてできたものじゃありません。

対処法としては、他のチームのドローンより高い高度を維持する、他のチームと離れて操縦を行う、などがありましたがPhantomやInspireシリーズは全滅。送信だけはうまくいってるようで、幸いリターントゥホームや舵は効きました。

意外と優秀なのはMAVIC。MAVICは他のものと伝送形態が異なり、伝送も遠くまで届くので、MAVICのFPV捜索は場所を選べばちゃんと行えていました。

ちなみに発見課題を達成したチームの多くはMAVICを使っていたり、違う周波数帯の電波を使っていたり、事前に様々な準備をしていました。あと高高度から高性能ズームカメラを使い捜索を行っているチームもありました。

そんなわけで、①の方法は状況が良ければ効率的に捜索ができました。ちなみに当チームの発見も、MAVICでこの方法で達成しました。

 
②ドローンの自動航行を使い、ルート上空から静止画を連続で撮り、画像を本部で確認する

さて、この方法だと事前にルートを決め、送信だけでもなんとか繋がる状況ですと、静止画データも集められます。①のFPV飛行の様に、無駄にうろうろとしないで、ある程度の予測の元マネキン捜索ができます。しかしこちらも欠点が幾つか。

まずは伝送の状況次第では、自動航行のミッションアップロードがうまくいかず出発まで時間がかかってしまいます。これも伝送の問題ですね。

さらに、やはりこの方法ですとドローンを一度戻し、SDカードを本部に持って行き、パソコンで読み込んで確認しなければいけませんので、最低一回の往復に20分はかかってしまいます。もしこれが本当の災害現場であれば、こんな悠長な事はしてられませんね。当然、時間がかかってしまいますので、FPVで捜索しているチームにはどうしても劣ります。

しかし、一度に何機ものドローンを飛ばせたり、やり方次第ではかなり効率的に捜索が行えます。

 

 

③②と同様の方法で画像を集取し、画像解析ソフトにかける

最後がこちら。途中までは②と同じ方法なのですが、最後はパソコンの力を借ります。画像解析ソフトを使い、色や形でマネキンを判別します。
しかし、こちらも予め解析ソフトに多くの情報を残しておかなければ実戦ではなかなか使えません。多く判別しすぎたり、逆に見逃してしまう可能性もあります。
とあるチームはドローン飛行からデータ収集、画像解析まで全てプログラミングを組み、超効率的に行っていました。一度それが見事にはまり、発見課題を達成していました。
ここまでできるのであれば、かなり効率はいいですね。

 

 

まとめ

 

今回の第一課題ですが、結果として全ての方法を現場で試していきました。
幸い日本屈指の優秀なパイロットがチームに多くいたので、ドローンを効率的に動かすことができていました。やっぱり、プロは違いますよ。

恐らく、実際の現場ではそこまで多くのドローンが一気に飛行することはないので、伝送問題はクリアできそうですが、もっと他にも色々な問題点が起こるでしょう。

その時、必要なのはドローン飛行に関する技術と知識であると感じました。