こんにちは。
関西ドローンの福積です。

今回は、2017年11月時点での、おすすめのドローンについて書きます。
ドローンを始める前に皆さんがぶつかる疑問、「どのドローン買ったらいいんだ?」という声に全力でお答えします。

ドローンを扱う仕事をしているため、色々なドローンを飛ばしたり、話を聞いたりするので、
そのあたりの情報を書いていきます。

やはりDJIのドローンがメインの話になりますが、ご了承ください。
(DJIとは、ドローン業界で最も売れている中国ドローンメーカーです。)


前提として、各ドローンは各自特徴と得意分野がありますので、使いたい状況をもとに考えてもらえるのが一番ですが、迷った方はこの2つのどちらかをオススメします。

皆さんにオススメできるドローン2選

ベタなチョイスですが、この2つがオススメです。

#Mavic Pro
#Phantom4 Advanced

Mavic Pro

・Mavic Proの良さ

まず、言わずと知れたMavic。(以下、Mavicと表記します。Mavicは現時点、色違いverはありますがProのみの発売です。)
このドローンは持ち運びの良さ、飛行の安定性、撮影カメラ性能、すべて申し分なしです。
黒基調のデザインがかっこいいですし、折りたためて変形するのが男性としてはロマンがありますよね。

・持ち運びのよさ

もちろん、かっこいいだけではありません。折りたためることによる、持ち運びの良さがあります。
持ち運びは別にこだわらないかな、、、という声も聞こえてきそうですが、かばんの中に忍び込ませることができ、さっと出せて撮影できるのは、飛行や撮影の楽しさにつながります。

正直、撮影するために時間がかかるInspireシリーズなどは、よっしゃ、ちょっと飛ばしてみようか!とはなりません。
重いケースを運んで、開けて、変形させて、カメラとプロペラつけて、プロポ用意して、ケーブルつけて…と、中々の手間がかかります。
それと比べたら気軽にパッと用意して飛行できるMavicというのはなかなか魅力的なチョイスになります。

・機動力

また、小さいならではの機動力もあります。
木と木とくぐり抜けるような迫力のある映像を撮るのに、PhantomやInspireなどでは相応のテクニックがいります。
その分Mavicは小さくて動かしやすい分、そのような映像も撮りやすいです。つまり、映像の幅が広がるので、空撮するにはとても良いポイントになりますよね。

例えば、建物の窓からドローンを入れてそのまま内部を撮っていく、そんな長いカットを撮るような際には、Mavicが重宝しますね。

・伝送が強く、安全に良い映像がとりやすい

最後に、意外な長所として、伝送距離の長さが挙げられます。
Mavicは本体とプロポ(送信機)の伝送距離が4kmと長いんです。

4kmなんて、そこまで遠く飛ばさないという方が普通だと思いますが、
伝送距離が長いということは、実は安全性と映像の質向上につながります。

なぜかというと、それだけ強固な電波でつながっているので、なかなか送受信電波が切れにくい。
そうすると機体との伝送が安定的につながっている、常に正しくドローンへの指示ができることになりますので、安全性の向上につながります。

そして、映像の質向上というのは、映像伝送の電波もPhantom4系やSparkより切れにくいので、常にリアルタイムでカメラ映像を手元の画面で確認できるということになります。

実はPhantom4やInspire1などは電波状況がわるい状況では、映像伝送が弱くなって映像が乱れることが多いのですが、その時には目隠しをして撮影をしているような状態になりますので、いい映像を撮るのが難しくなります。

そのような伝送が強い、という長所もあるMavicですが、ドローン業者の間でも、絶賛する方が多いです。

※なお、1㎞以上離して飛ばす場合や、画面を見続けての飛行は、「目視外飛行」になりますので、きちんと国交省の申請を撮ってから行いましょう!

Phantom4 Advanced

・Phantom4 Advancedの良さ

Phantom4 Advanced(以下、P4Advと表記。)は、とてもバランスのいい、どんなシーンにも応用できるドローンです。
びっくりするほどの飛行安定性と、それを支える技術。きれいな映像と写真が撮れるカメラ性能。
PhantomシリーズはDJI社が今までたくさんのバージョンを出してきた形状のため、色々なノウハウが蓄積されており、安定性やバッテリーの持ちなども最適化されています。

・撮影カメラ性能

十分にすごかったPhantom 4のアップデート版として、P4AdvとP4Proが発売されましたが、Phantom 4よりカメラ性能が大きくアップデートしています。
P4でも十分なカメラ性能でしたが、それ以上にアップデートし、今までにできなかったH.265規格の動画撮影、最大100Mbpsのビットレートなどの設定も可能になりました。

そしてセンサーサイズも1インチにアップし、画素数も800万画素程度増えて2,000万画素に。
高価格帯のコンパクトデジタルカメラと同じレベルです。より綺麗な空撮ができるようになり、夜間などの撮影もしやすくなりました。

・安定性

Mavicよりも大きいのでその分安定しますし、Phantomシリーズは常に改善されているので、DJI社製クアッドコプター(4枚プロペラ)の中では、ダントツで安定する機体だと思います。
海外では、プロペラをハサミで切ってもホバリングする動画などもあがってますね。(動画はP4Advではなく、P4ですが。)
自分の機体での実験は嫌ですが、気になる人は自己責任のもと、トライしてみるのはいかがでしょうか。笑

・その他

他のいいところとして、Phantomシリーズは史上最も売れているドローンです。
その為、たくさん出回っており、DJI社や他の会社から発売されているオプション品が多くあります。
例えば専用のLEDライトをつけて夜間の点検に使えたり、デコレーションシールの種類が豊富で珍しいデザインを楽しめる、など業務用にも趣味にも幅が広がります。それらオプション品が多く出回っている分、アマゾンなどでも安くなっていることも優位ですね。

また、Phantomシリーズは持っている人が多いのでトラブルなどがあったときに誰かしら教えてもらいやすいということが挙げられます。
関西ドローンのInspire1のトラブルがあっても、Inspireはノウハウが出回っておらず、DJI本社に問い合わせないといけず、返答に時間がかかってしまうこともありました。
なので、ノウハウが出回っているということは、特にドローン初心者にとっては、非常にいいポイントの一つになりえます。

・P4 Adv と P4 Proの違い

P4 ProとAdvの違いについては、2点あります。先に結論を言うと、私としてはお金に余裕のある方を除いて、P4Advをオススメします。
少しの性能の違いで5万円ほども値段が高くなるので、5万円あれば、バッテリーの追加やNDフィルターなど、付属品を揃えることをおすすめします。

【AdvancedとPro違い】

『差分1』:Proは前方に加え、左右と後ろの障害物検知センサーあり。Advは前方のみ。
Proの左右と後ろの障害物検知センサーは最初慣れないうちは役に立つかもしれませんが、慣れた後、センサーが過剰に反応して撮影時に思い通りに動かせない(自動的に機体が止まる)こともあるので、ドローン業者の間では、様々なシーンでの活用を考えると、横と後ろのセンサーは要らないよね…という声も多く聞きます。

私達のメイン機のInspire1にはそもそも一切の障害物検知センサーはついていませんが慣れた後は不自由はないですし、前方の検知センサーのみのP4Advがいいと考えています。P4シリーズの安定性はすごく、多少のことで墜落はしないという乱暴な背景にも基づいていますが、、、

そして、ドローンを操縦する際には”必ず機体を目視した状態での飛行”が前提になりますので、「よそ見飛行をするからP4Proじゃないと怖い!」というような言い分は通用しません。笑

もちろん、P4Proの全方位 障害物検知も、とても便利なので、ダメということではありませんので悪しからず!

ちなみに、狭い場所を飛ばす際などに、センサーをOffにすることができますが、On/Offのみの選択です。なので、Proで前方のみセンサーのみOnで、横と後ろはOff、ということはできないようです。

『差分2』:Proは5.8Ghzでの操縦に対応。Advanceは非対応。

5.8Ghzでの操縦には日本国内では電波関連の別の資格が必要ですし、通常の飛行には不要です。関西ドローンの業務でも5.8Ghzを使うことはまだありません。

カメラは双方同じもので、高性能なので、基本的にAdvでいいとは思います。

Proは値段が上がる分、横と後ろの障害物検知センサーもついてきますが、5万円の価値があるかどうかは、使われる状況によって変わってきます。

一概に優劣はつけにくいですし、そのような情報をもとに一度ご検討されるのがいいかと思います!


他のオススメのドローン2選

他のオススメとして、SparkとInspire1/2について書きます。

Spark

セルフィー用ドローンともよばれるSparkですが、小さいですし気軽に飛ばせる、かわいらしい機体です。
今までドローンに縁のなかったSNS層に向けたものとして発売され、注目を受けていました。

しかし、小さいとはいえ、300gはあるので、日本の法律、改正航空法では無人航空機の扱いになりますので、MavicやPhantomシリーズと同じく、誰が買ってもどこでも使えるというものではありません。

そして、空撮用途として考えると伝送が弱い、小さすぎて強風などでは不安、カメラ性能はそこまで高くない、などの声もあり、強くオススメできるものではありません。(別にネガティブキャンペーンをしたいわけではありませんが…笑)

200g未満で改正航空法が適用されなければすごくいいチョイスになったのですが、すでに小さく軽いのに30%以上も重量下げるのはまぁ相当難しいですし、DJIの商品企画の人が、わざわざ日本の法律に合わせる必要もないですし、仕方ないですね。
「セルフィー用ドローンっていうけど、長い自撮り棒でも買えば十分撮れるんじゃないの?」という辛辣な声もあります。笑

とは言え、もちろんSparkをオススメできる方もいます!
こんな方ですね。

Sparkをオススメできる方
・自撮り用にドローンを使いたい、そして自撮り棒では距離が不十分!
・予算を10万以下に抑えたい
・基本的に体育館や講堂などの広めの室内での飛行を考えている
・そこまでのクオリティの映像は求めず、遠くや高くには上げない
・狭い場所や通常のドローンでは危ないような特殊な条件で使いたい

Inspireシリーズ

次はInspire1/2についてです。
1と2は全然性能違うのに一緒にするんじゃない!という声も聞こえてきそうですが、わかりやすさ重視のために許してください。笑

Inspireは業務空撮用の機体です。関西ドローンでもInspire1を空撮用のメイン機体として使ってます。
Phantomシリーズでは空撮性能がもの足りない、映像作品やPR用途などにガッツリ空撮をしたい方向けの機体です。

PhantomシリーズやMavic Proなどと比べると、この二つがメインの特徴です。
・カメラを付け替えれる
・カメラアクションの自由度が高い

カメラを付け替えれる
:オプションで大きいセンサーを積んだレンズも替えれるカメラや、赤外線カメラを装着できるようになります。Inspire1はZenmuse X5というカメラでマイクロフォーサーズのセンサー、Inspire2ではZenmuse X7というカメラでフルサイズのセンサーまでの選択肢があります。動画となればマイクロフォーサーズで十分ですし、フルサイズならポスター用の写真なども楽々撮影できますね。

 

カメラアクションの自由度が高い
:飛行する際、Inspireのアームは上部に上がります。
そうすることでカメラの横にあったアームがカメラよりも高い位置になりますので、アームがカメラ映像の邪魔をすることがなくなります。カメラを360°横に動かせるということになります。

そして、そのカメラを別の人が動かせられます。
なので、1人は飛行のパイロットを担当、1人はカメラワークを担当することができます。
カメラの自由度が高いので、早い車を追いかけるなどの高度な動きができるようになりました。

Phantomシリーズなどはカメラは上下の向きしか変えられません。(チルト方向は可能、パン方向は不可)

その2点が業務空撮用と呼ばれるInspireの良い点ですが、やはり値段はかさみます。1人で操作するInspire1の標準セットを買うのに25万円ほど、カメラもいい物を買い、2人用のセットをInspire2で揃えようとすると100万円程度にもなります。

本気での空撮や業務用途ではなければ、オーバースペックになる可能性がありますので、そのあたりも考慮して検討ください!

さいごに

最初に書いた通り、全ての人に全てのシーンでおすすめできるドローンはありません。

どのような用途で使いたいのか、予算はいくらなのか、ということをまずは明確にして、検討するのがいいかと思います。

とは言え、「どんな使い方するかわからない!けど欲しい!」という方もいますよね、そういう方には、まずはP4AdvやMavicから買われることをオススメします!そして購入される場合はサポートも考えて正規代理店でのご購入を。

あと、飛行時には法律やルール、モラルには気を付けてドローンフライトを楽しみましょう(^^)

本日はこちらまで。

ありがとうございました!